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ナンプス地方は甲州西郡(にしごうり、中巨摩郡中、北部)と言われ言葉使いは強く話をしているとけんかのようにも思われます。ここに伝わる方言を集めてゆきたいと思います。西郡は社会化の教科書にも載っているほど有名な御勅使川(みだいがわ)扇状地に広がる地域で今は釜無川右岸潅水施設で果実栽培が盛んですが30年ほど前までは月夜でも枯れるといわれたほどの乾燥地帯で産業が育たなく小説「甲州商人」のモデルとなったような行商が盛んな地域でした。そのナンプス特有な甲州弁を探して書いてみます。これから私達が普段話している会話の中に出てくる甲州弁を書き溜めて行きます。
あまんどう | 小さい種類の柿、実生で小さい木で秋になると小さい甘い実をつける。 |
あんぽ | 干し柿の柔らかいもの。 |
あらくま | 気が強く元気な子供、けんかに強い子供 |
ありぐるしい | 体が痛いほどでもなく、痒い訳でもなく、疲れている訳でもなく何となくそんな状態 |
あんま | 乳(特に子供に対して母親の) |
いかだあ | いきましょう。「いかざあ」だが西郡ではざじずぜぞがだぢづでどの発音になる |
いぐっちぐ | 交互、行ったり来たり「男と女がいぐっちぐに並べ」 |
いじゃある | ざる。細い竹で出来ている手にもてる程度の小さい籠。昔は洗った食器などを入れた。 |
いっさら | 全然(言う事をいっさら聞かん) |
うらっぽ | 先のほう 先っちょ 根菜類の頭部 |
うだる | 茹る(うだる暑さ) |
えべ | 行こう。通常後ろに「し」をつけて「えべし」行きましょう「し」がつくと敬語になる |
おいている | 生えている。*草がおいている |
おえーる | 壊れる。または壊れること。 |
おさっさ | おっちょこちょい |
おじどうさん | お地蔵さんのこと おだらと同じでこの地方では「ざじずぜぞ」が「だぢづでど」になる |
おだら | 甲州のざるうどん「おざら」だが西郡ではざじずぜぞがだぢづでどの発音になる |
おぶちょう | 客を丁寧に扱わないこと不重宝から来て略されていつ「お」をつけて又丁寧な言いまわしにしている。客を送り出す時「おぶちょうでした」などと使う |
おまん | あなた「おまえ」が変形普通に言うほどの「おまえ」ほど強くない |
おまんとう | あななたち。 |
おもっせ | 大晦日 |
おぼこさん | 蚕のこと。ぼこは子供のこと子供より大事だから「ぼこ」に「お」がついた |
おやす | 壊す |
おやてっと | 助っ人 農家の農繁期に手伝ってくれる人 |
およっちょい | 似たような。 |
おさっさ | おっちょこちょいで軽い。 |
おやてっと | 手伝い(お金を払って手伝ってもらう人) |
かええしい | かわいく大切。 |
くで | 絡まること |
くりょう | ください。 |
けけろ | 載せろ(棚へけけろ) |
こいちょ | しないで 手を出さないで 言うな。{馬鹿あこいちょ・・・馬鹿言うな} |
こうし | おいで。「こう」が来いや、きなさいと言う意味でしをつけてへりくだる |
こせえる | こしらえる。作る。 (棚をこせえる) |
ごっちょう | 面倒くさいこと これは有名な甲州弁の一つ |
こでえる | 栄養や肥料が不足で成長が遅れること |
こんどし | 丸いざるのような籠。いじゃある(上記)より形は小さいが竹の目は粗い |
ささらほうさら | めちゃくちゃに混合された事 |
さこけ | イラガの幼虫 エメラルド色の毛虫で刺されると鋭く痛い、冬はしま模様の卵上の繭を作る |
しけじけ | 注意深く(しけじけ見た・・・注意してみた) |
しちょし | しないで |
しっぷり | 根菜の使えない部分(細くなった根の様な物) 育たなかった根菜類(食べられない物) |
じゃんけ | ではないですか。 |
じょける | ふざける。 |
すいよろ | 風呂のこと昔はこの地方は五右衛門風呂が多かった。丁寧には「おすいよろ」それを略して「おすよろ」又はただ「すよろ」とも言う |
すえる | 腐る 食べ物や品物が腐る |
ずく | 意気地 |
すごだあら | わらで作った入れ物、俵を一回り大きくして二つに切ったような頑丈なもので農作業に使った。 |
せえたら | おせっかい |
せえこいい | 熱心で根気がある。(同じようなことを毎日熱心にる。) |
せぎされえ | 側溝をきれいにすること。「せき」を「まっさら」にするからきた。 |
だっちもねえ | どうしようもないの意味でもうやわらかい感じ |
ちみくる、ちみじくる | つねる |
ちんじくれる | 小さくなっている様子 |
ちょべちょべ | 軽口を簡単に言うことと、口が軽いこと |
ちょっくら | 少しの間 例「ちょっくらすいよろにへえってくる」 |
つっぺーる | 穴や池や水路などに落ちること |
つるしんぼう | 干し柿、枯露柿。 |
づでえ | 考えていたことより又は思っているより 例「づでえわからんひと」 |
どじくれる | ひねくれる。 |
ばんなり | 始まるところ(今からばんなり) |
とびっこ | かけっこ 甲州弁は走ることを「とぶ」という。 走って来い・・・・とんでこい |
ぬのこ | 綿入れ。綿の入ったはんてんを「ぬのこばんてん」 |
のもく | 怠け者(もう少し暗く重いイメージ) |
はんで | 「なんども」に近いがもう少ししつこくなる |
ひどろっちい | まぶしい |
ふだっぽい | 湿気っぽい、湿っている、洗濯物が乾いていない |
ぶっちゃばく | 破くを強めた言葉 |
ぶんだす | 出かける |
へちょごむ | 座り込む(正座や胡坐ではなくなんとなく腰をおとす) |
ほうけ | 「そう」、をほうという。甲州弁では言葉の最後に「け」がつくことが多い |
ほうずら | そうでしょう。甲州弁ではそうがほうになる。「○○ずら」はよくつかう |
ほうたら | たくさん 大量の |
ほうもん | ご飯だけでおかずは無い ほうもんで食う |
ぼこ | 子供のこと。よいこは「いいぼこ」 |
ほんどって | だけれども。話の内容を否定や転換するときなどに使う |
ほうんな | そうですよ |
ぼっち | 蓋・栓 (ぼっちをする・・・栓をする) |
まやう・まよう | 弁償する。 |
みんなんと | みなさんたち。 |
むらんとり | 養蚕で蚕が育つときに蚕が多くいるところは速く桑がなくなり白くなるのでそこに桑を与えること。転じて全体の量を同じようにする。 |
めた | なんども。 |
ももっちい | くすぐったい |
やっちょし | 行かせないで、しないで。 |
やせってー | 忙しい・・・気やせってーなどと使う |
やんぎょう | 農作業に使う土を柔らかくする農具。 |
ようなご | なかいれの後夕食までの間に一休みして何かを口にすること。おやつ |
よっちょし | 寄らないで「ちょし」は言葉の尻に良くつく否定命令 |
よっちゃばる | 人が集まること。甲州全体で良く使われていた。 |
よばあれる | いただく、ごちそうになる |
わんだっこ | ふたご 双生児 |
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